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資本主義を戦う理系大学生のブログ

円高

明けましておめでとうございます。

新年早々落とし玉お年玉が降ってきたみたいで、退場者続出のようですね。

今回の急落はさておいて、そもそも為替レートってどういう風に決まるんでしたっけとという話をば。

結論から言ってしまうと、短期的には需給の影響を大きく受けるけど、長期で見ると予想実質金利の差が円高・円安を決定するというのが大方の見方。

これは以下の理由による。以下ではドル円レートを例にとって解説する。

投資家が円預金を選ぶかドル預金を選ぶかは、「円金利」と「ドル金利+予想為替差益率」の大小による。つまり、前者の方が高ければ投資家は円預金を選び、後者ならドル預金を選ぶ。

言い換えると、日米の(名目)金利差が為替レートの予想よりも大きければ円預金・小さければドル預金が選ばれるということだ。

ここで為替レートの決まり方を考える。為替レートは購買力の差であり、デフレ通貨はインフレ通貨よりも購買力が強くなることから、予想為替レートは予想インフレ率の差であると言える。

以上より導き出される結論は「日米の(名目)金利差と日米の予想インフレ率差の大小で円高・円安は決まる」ということになる。名目金利から予想インフレ率を引くと実質金利となるので、上の結論は「日米の予想実質金利差が円高・円安を決める」と言い換えられる。

駆け足になったが、本日ここに書いた内容は以下の本にすべて載っている。ぜひご一読を。

 

デフレと超円高 (講談社現代新書)

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